〇令和4年度 第1学期 始業式 式辞

令和4年4月8日

You Make 鷲羽! 自律 挑戦 思いやり

 みなさん、おはようございます。今日から新しく令和4年度が始まります。本校への「希望の坂」を登って来るときに見える桜とグランドの向こう側に並んでいる桜が満開であるのを見て新しい年次の始まりにわくわくしながら登校したことでしょう。そして今日はみなさんと体育館に集まって対面で始業式をすることができました。みなさんは本校に入学して以来初めてだと思います。同じ時間に同じ空間でお互いの顔を見ながら思いを共有できることができるのは喜ばしいことで大変うれしく思います。しかしながら、コロナ感染はまだまだ油断できません。最近では若い人たちの感染が増えています。これからもしっかり感染予防対策を行いながら、その中で工夫して学校生活を送ってもらいたいと思います。
 さて、みなさんは日頃ニュースにどれだけ接しているでしょうか。新聞、ラジオ、テレビ、そしてインターネットで毎日様々なニュースが流れています。昨年度は東京オリンピック・パラリンピック、北京冬季オリンピック・パラリンピックで、選手の活躍に一喜一憂したことでしょう。また大リーグの大谷翔平選手の活躍や、ポーランドでのショパンピアノコンクールで反田恭平さんの2位入賞など、世界をかけめぐる喜ばしいニュースがありました。その反面、最近では、今までに予想できなかったような様々な問題が起こっています。グローバル化した社会では経済も文化も世界中で繋がって発展してきましたが、コロナ感染はまだまだ世界中で猛威を振るっています。またロシアのウクライナ侵攻によって、考えられないような悲惨な戦争の映像が日々ニュースで流れています。そこへ経済やエネルギーの問題が複雑に絡み合い、もはや一部の人々や一部の国だけでは到底解決できません。日本に目を向けてみましょう。最近でも地震など自然災害が多く発生していますし、コロナ禍は収まらず、それに関する様々な問題があります。みなさんにとって、大きなニュースはこの4月1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることだと思います。これについては昨年度末にオンラインでお話しましたが、もうすぐ18歳になるみなさんはますます自分で考え、判断し、責任を持って行動する力が求められます。
 このような社会の中でみなさんには力強く、心豊かに生きて行ってもらいたいと思い、本校の本年度の目標を「自律、挑戦、思いやり」と定めました。「自律」とは自分で考え、判断し、主体的に行動することです。「挑戦」とはくじけず、あきらめず、目の前のことに前向きに向上心を持って取組むことです。「思いやり」とは自分と他人を尊重し、人の気持ちを理解しながら協働して、よりよい社会を作ろうとすることです。これらのことを達成するには、まず自分の生活を整えることが大事だと思います。そして教科の勉強は基礎となる知識や能力を得るために非常に重要です。本気で勉強しなければ、何が真実で何が大事かを考えるための知識は得られないし、自分で考えるといっても独りよがりの考えになってしまいます。また本気で取組まなければ、自分が何に挑戦したらよいのか、将来どの道に進むべきか判断できません。教科の勉強と平行して身近なところから課題を見つけ、他の人と協働して解決する方法を学ぶ探究学習もますます重要になってきます。本校の「児島未来学」では教室内にとどまらず、地域と繋がり、地域の問題解決の方策を自ら考え実行していきます。自分と考えの異なる人とも協働してまとめていかなければなりません。それは大変かもしれませんが、本当に楽しくやりがいのある学習となるでしょう。また学校行事、部活動、委員会活動、ボランティア活動を一生懸命やることも「自律、挑戦、思いやり」につながります。みなさんが何に取組もうとも、何の役に立つのだろうと思うことも、今は点である毎日の少しずつの努力や経験が3年間積み重なり、それらの点がつながり、卒業するときには自分の中の大きな自信となるでしょう。「目の前のチャンスに果敢にチャレンジする。失敗してもくじけない。周囲への感謝の気持ちを忘れない。」この気概こそ先輩たちが培ってきた、大切にしたい鷲羽高校の建学の精神です。
 今日からまた新しく、みなさんの活動まとめて「You Make 鷲羽!プロジェクト」として応援します。あなた方一人一人が鷲羽高校の大切な一員であり、あなた方の一つ一つの取組が鷲羽高校を作って行きます。卒業した後、それは社会へとつながっていきます。その自覚と誇りを持って、日々活動してもらいたいと思います。みなさんの活躍を楽しみにしています。また本校ホームページの校長ブログでも紹介していきたいと思います。「自律、挑戦、思いやり」を合い言葉に今年度も元気にやっていきましょう。