〇令和4年度 第3学期終業式 式辞

令和4年3月20日(月)

 皆さん、おはようございます。いよいよ本年度も今日で終わりとなりました。改めて1年間を振り返っていかがですか。先週の2年生、1年生のそれぞれの年次集会でこの1年を簡単に振り返ってもらいました。今年度の目標は「You Make 鷲羽! 自律 挑戦 思いやり」です。自律した生活ができたか、、何かに挑戦したか、思いやりの気持ちを持って過ごせたか、を聞いて手を上げてもらいました。自分のこの1年を振り返ることで自分の成長を感じとれたことと思います。今年度も皆さんの挑戦する姿、思いやりのある行動を見たり聞いたりすることがたくさんありました。それらがすべて鷲羽高校を作っていて、社会に繋がっています。You Make Washu!自律、挑戦、思いやりを実践してくれたと思います。
 先日の年次集会でもお話しましたが、今最もホットな話題はWBCワールドベースボールクラシックです。先日は日本チームのペッパーミルパフォーマンスから英語ではpepper grinderとうこと、grindは「粉々にする」という意味でそこから「身を粉にして働く、努力する」という意味があると言いました。それを日本語で四字熟語にすると「粉骨砕身」という言葉になると言いました。文化も言葉も違うのにどちらも「一生懸命努力する」というたとえが「身を粉にする」というのは面白い、アンテナを高くして世の中のいろんなことに興味を持ってほしいという話をしました。
 今日もそのワールドベースボールクラシックに出場するためアメリカから日本に帰国していた大谷翔平選手についてお話したいと思います。先日来の試合でも二刀流を見せてくれた大谷選手についてはメディアで様々なことが言われているので皆さんの方がよく知っているかもしれませんが、先日「大谷 笑顔を届けた」という新聞記事を見つけました。それによると、帰国した際、大谷選手は報道陣から「楽しそうですね」と声をかけられたそうです。それに対して「僕は常に楽しいですよ」と笑って返したそうです。どうして大谷選手は「常に楽しい」のでしょうか。みんなから賞賛されるからでしょうか。壮大な記録を打ち立てたからでしょうか。チームが勝ったからでしょうか。そういうこともあるかもしれませんが、第1は「自分が本当に好きなことを一生懸命やっているからだと思います。自分がやりたいことを貫いて、今よりもっともっとうまくなろうと努力しているからだと思います。様々なプレッシャーがあり、自分の望むような結果が出ないこともあると思います。しんどくて苦しい練習もあると思います。それらをすべて乗り越えて「僕は常に楽しいですよ」と言えるのは素晴らしいことだと思います。みんなに賞賛されるようなパフォーマンスをするのにどれほどの練習をしたことでしょう。どんな偉業を成し遂げても、あくまで礼節を重んじるその態度に人々は賞賛を惜しまないのだと思います。このように思いながら生きていければいいなあと思います。
 また、大谷選手が本気でプロ野球の選手になろうと決めたのは高校1年のときだそうです。それまではプロの選手になれたらいいなあという憧れだったそうです。皆さんも、大谷選手と同じことをするわけではありませんが、在学中に何か一つ自分の興味あることに全力で取り組んでもらいたいと思います。勉強でもスポーツでも本気でやればやるほど課題にぶつかり、しんどいことも出てくると思います。待っていても本当の楽しさやってきません。楽しくないのを人のせいや周りの環境のせいにしていたらいつまでたっても楽しくないでしょう。自分から楽しくなるように本気で取り組まなければ本当の楽しさは味わえないと思います。
 皆さんが、自分を律し、何かに挑戦し、思いやりの気持ちを持って人に接することで、常に楽しいと笑顔で応えることができるような学校生活を送ってもらいたいと思います。それではまた4月に元気にお会いしましょう。