○令和5年度 第1学期終業式 式辞

 みなさん、おはようございます。毎日大変暑い日々が続いていますが元気に過ごすことができているでしょうか。いよいよ令和5年度1学期が終わろうとしています。時の経つのは速いものです。この1学期を振り返っていかがですか。自分の思い描いていた日々を送れたでしょうか。1学期の始業式にG7広島サミットについて話し、遠い政治の世界の話と思えるかもしれないけど、小麦の値段の高騰など、世界の政治はいろんなところで私たちの生活に直結しているということを言いました。だから、今起きていること、過去に起きたこと、これから起きようとしていることに関心を持って、様々なことに取り組み、自分の栄養や力にしてほしい。そして合言葉は「You Make 鷲羽!自律、挑戦、思いやり」で、皆さんとともに心がワクワクする学校にしていきたいと言いました。

 みなさん、どうでしょう。この1学期間に心がわくわくしたことがありましたか。私はみなさんの授業を見せてもらってたくさんのわくわくする授業に出会いました。例えば、国語の授業でディベートをしていて自分の意見を述べ合う姿に感心しました。またプログラミングの授業ではお互いに教え合いながら新しいプログラムを作っていました。校庭の梅の木から梅を収穫して加工する授業、初めて触るハンドベルで演奏する授業、地元のたこを使ってカレーを作る商品開発の授業など、わくわくする授業がたくさんありました。

 みなさんにとって6月に行われた「日米親善高校レスリング大会」はわくわくしたことの一つではないでしょうか。レスリングですが、前日行われた部活動体験でアメリカのレスリングチームがバスケットボール部と試合をして、大いに盛り上がっていました。次の日の午前中は2時間1年生と2年生の英語の授業に出てもらい、一緒に勉強をしました。英語で実際にしゃべりながら、こちらも楽しい交流ができたと思います。当日は全校で観戦しました。岡山県選抜チームとして本校の生徒2名も出場し熱戦を繰り広げてくれました。アメリカの選手が帰るときに私に言ってくれました。「日本に来ていろんなところで交流をしたけど、だいたいレスリングの選手だけだった。ここではバスケットボールをしたり、一緒に授業を受けたりして楽しかった。それから全校生徒で応援してもらったのは初めてでとても嬉しかった。」と言いました。それを聞いて私もとても嬉しくなり本校で日米対抗戦が開催できてよかったと思いました。アメリカの選手にとってもみなさんにとっても印象深い思い出になったことと思います。

 もう一つわくわくすることがありました。それは先日本校であった「児島しごと博」です。今回は3年生の就職希望者だけでしたが、地元の企業23社が本校の各教室で、それぞれの仕事内容や会社の説明をしてくれたり、作業の体験をさせてくれたりしました。どの企業も本校生徒のためにいろんな機材を持ってきてくれて、大勢の人が来て、説明してくれました。世の中には地元には私たちが今まで知らなかったいろんな会社、いろんな仕事があることを改めて認識しました。その方々の働きによって社会、私たちの生活が成り立っていることを改めて思い知りました。その中に4人の卒業生がいました。みんな、本校を卒業して、それぞれの企業で生き生きと働いておられます。自分が卒業した母校で今度は在校生のために自分が役立ちたいという思いで「しごと博」に来てくれました。このようにみなさんは、学校だけでなく、地域の大勢のみなさん、卒業生のみなさんから見守られ、応援され、様々なところで大変お世話になっています。そのことを忘れないでください。そしていつの日かみなさんも卒業して今度は在校生を応援する側になってもらいたいと思います。これから始まる夏休みですが、みなさんには補習、学習合宿、部活動、研究発表、コンクールと様々ことが計画されています。それぞれがみなさんにとって大きなチャンスです。それに向かって頑張ること、そこでいろんな人と出会うこと、そこでいろいろ悩んだり考えたりすること、すべてがみなさんにとって貴重な体験になります。やるからには有意義になるよう、楽しくなるよう、それぞれ目の前のことに取り組んでください。

 最後に私から恒例の夏休みの宿題を出します。昨年も出しましたが、日本一短い手紙一筆啓上賞に今年も全校で応募しようと思います。昨年のテーマは「挑戦」でしたが、今年のテーマは「時」時間の「時」です。誰に当てた手紙でもいいです。時という言葉は入っていなくても時が感じられる内容ならそれでいいです。今日、応募用紙が配布されますから、それに書いて、担任の先生に8月末に提出してください。今年もみなさんのどんな作品に出会えるか楽しみにしています。それでは最後に昨年私が応募した「挑戦」がテーマの作品を披露したいと思います。

倉敷鷲羽高校生徒のみなさんへ

 「挑戦とは壁の向こうへ行こうとすること。跳び越えるか。穴を空けるか。大回りするか。」
 みなさんはどのようにして目の前の壁の向こうへ行きますか。You Make Washu!自律、挑戦、思いやりでこの夏も乗り切りましょう。
 では2学期に元気でお会いしましょう。